2022.06.14更新
院長の安里瞳先生が、iStent inject W(アイステント インジェクト ダブリュー)のトレーニング修了証を取得されました
2018年から白内障手術に併用して行う超低侵襲緑内障手術が健康保険適応として認可されました。正式名称は「水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術」といいます。緑内障とは目の中にある房水の産生と排出のバランスが悪くなることで眼圧が高くなり、視神経がダメージを受けてしまうことで視野が徐々に欠けていく病気です。手術ではiStent inject Wというチタン製の器具を房水の出口に埋め込むことで排出を促し、眼圧が高くならない状態を作ります。手術をうけるには一定の条件があり、治療が必要な白内障であることや緑内障点眼薬による治療を行っていることなどが求められます。iStent inject Wは、軽度から中等度の原発開放隅角緑内障の成人患者の眼圧を下降させるために白内障手術と併用して使用します。iStent inject Wは、房水流出の主な抵抗源である線維柱帯に2つのデバイスを埋め込み、シュレム管内の房水流出を促進させます。このステントは人体に埋め込まれる中で最小の医療機器の1つです。手術のメリットとしては、①超低侵襲で乱視への影響が少ない ②従来の流出経路を利用 ③自然の解剖学的構造を残し、ドラッグデリバリーデバイスを含む将来の治療オプションの可能性を維持 ④眼組織へのダメージを最小限に抑え、結膜組織を保護 ⑤上強膜静脈圧の影響で低眼圧のリスクを軽減 ⑥白内障手術と同様で術後の管理が簡便 などが挙げられます。先日、グラウコス社の黒木様立ち会いのもと、おもろまち駅前院院長の安里瞳先生がiStent inject W(アイステント インジェクト ダブリュー)のトレーニング修了証を取得されました。(検査 屋宜)
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2022.06.01更新
第92回九州眼科学会が沖縄で開催されました
2022年5月27~29日に、沖縄県市町村自治会館にて第92回九州眼科学会が沖縄で開催されました。沖縄での開催は11年ぶりとなりましたが、梅雨の時期ということもあり雨模様となりました。
当院の総院長である安里良先生が、初日の角結膜の一般講演にて、『角膜変性症患者に対する当院でのPTK(Phototherapeutic keratectomy:治療的角膜切除術)について』という演題でご発表されました。当院では2000年からエキシマレーザーを導入し、今年3月までの約22年間の間に57例86眼に対して行われておりました。PTKは、帯状角膜変性の方には視力改善が大いに期待できること、顆粒状角膜変性の方でも術後裸眼視力が0.7前後まで改善した症例についても提示されていました。また、他院で過去に白内障手術を施行されて、その後に顆粒状の角膜混濁が増えて視力低下をきたして当院紹介となった方は、piggy back(ピギーバック)という眼内レンズを2枚重ねにする方法で一度強度近視を作り、その後角膜の状態が落ち着いてからPTKにて混濁を除去すると同時に屈折矯正を行うというご発表でした。私は入社して間もないため、当院のPTK導入に至った経緯や歴史、手術について全くの無知でしたがそれを知るとても良い機会になりました。
最終日のランチョンセミナーでは、京都府立医大の寺尾信宏先生が『長期経過を考えた滲出型AMDの診断、治療』という題でご発表されました。抗VEGF薬治療が開始され約10年が経過し、短期的には抗VEGF薬投与により視力改善を期待できる症例が多く存在します。しかし一方で、それも維持するためにTAE(treat and extend)を積極的に用いていて投与間隔を延ばすことが難しい症例もあります。長期経過を考えた時の適切な診断および最適な治療方針についてのご発表で、勉強になりました。
当院は今年2月に本院である糸満院がリニューアルオープンし、ハード面はもちろんソフト面も今後さらに充実させ、おもろまち駅前院ともに地域に密着した医療をこれからもご提供できるようスタッフみんなで力を合わせて頑張ります!!!今回は地元開催の貴重な学会に参加させて頂きありがとうござました。(受付 照屋)
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