今回の説明会では主に多焦点眼内レンズ”ViVity”の臨床研究を基に活用方法をご説明いただきました。ViVityの製品特徴と、活用方法を以下にまとめていきます。

【ViVity(ビビティ)について】
ViVityは焦点深度拡張型レンズで優れた遠方・中間及び実用的な近方視が特徴な多焦点眼内レンズです。Pan Optixとは違い波面制御型(非回折型)で、スターバースト、グレア・ハロー等、異常光視症の発生率が低い事も優れた特徴です

【活用方法】
上記2つの多焦点眼内レンズを選択する”Mix &Match”(Custom Match)がございます。自身の優位眼(利き目)に遠・中間距離に優れたViVityを、非優位眼にPan Optixを挿入することでグレア・ハローなどの不快な現象を最小限に抑えながら、手元から遠くまでピントが合う見え方を実現できる場合がございます。
当院でも積極的に取り入れている方法で、通説では優位眼にViVity、非優位眼にPan Optixを入れるのですが、これらが逆の場合でも同じくグレア・ハローを最小限に抑える事ができるとの事でした。

 
次に、両眼ViVityを選択し優位眼を正視狙い、非優位眼は正視近くに合わせるマイクロモノビジョンでございます。左右差を出す事で遠・中近方まで見る事ができ、実現できれば眼鏡依存を減らす事ができます。コントラスト感度も単焦点眼内レンズ並に高く、鮮明で自然な見え方が期待できます。また、上記の通り波面制御型(非回折型)で異常光視症が起きにくい為、ViVityマイクロモノビジョンを選んだ患者様の多くが満足していただいているとの事でした。

【最後に】
今回ViVityの特徴、活用方法についてとても勉強になりました。今後、多焦点のマイクロモノビジョンも増えてきそうと感じました。また、先月開催された”眼科手術アップデートセミナーin Okinawa 2025″にて、荒井 宏幸先生の講演で、近年世界的にIOL手術にてEDOFレンズ選択が増えてきている。と仰っていたの思い出し、視力も勿論大事ですがコントラストを重視される患者様が増えてきているのだと感じました。

 
これからも職員一同、日々最新の医療知識を体得し、患者様により良い医療が提供できるよう研鑽に努めてまいります。
今回、このような素晴らしい説明会を開催してくださった日本アルコン株式会社メディカル本部の寺山 英之様、堀江 隆至様ありがとうございました。(検査部 山城)