糖尿病網膜症は、腎症、神経障害とともに糖尿病の3大合併症の一つである。緑内障(21%)に続いて、中途失明の原因の第2位(19%)で年間3千人以上が視力を失っているといわれています。
網膜とは眼の奥(眼底)にある神経であり、カメラで言えばフィルムの役割を果たし人間が物を見るために重要な組織です。細かい血管が密集している網膜は高血糖の影響を非常に受けやすいのです。
網膜が糖尿病の影響で高血糖状態が続くことによって血流が悪くなり、細かい血管が除々にダメージを受けたり、酸素不足(虚血)の状態が続くことにより、酸素供給のために脆くて弱い新生血管が新出してくる事があります。そうした状況が続くと血管がやぶれ硝子体出血や網膜剥離などを引き起こしてしまう原因になってしまいます。
日本眼科医会の報告(05年度)によると、糖尿病になってから15年で約4割が網膜症を発症し、重症化するケースが増えており、食生活の影響が指摘されています。