2020.02.26更新
2020年2月26日 琉球新報ドクターのゆんたくひんたくに安里 良先生の記事が掲載されました
眼底検査は、目の病気を発見するために必要な検査です。眼底を診察すると、網膜の状態、目の中の血管や神経の状態などを見て、さまざまな病気を見つけることができます。
眼底検査で観察できる網膜の血管は、人体で唯一、直接目で見ることのできる血管で、血管の状態から高血圧や糖尿病、動脈硬化の程度などを知ることもできます。
眼底検査は、瞳孔(目の真ん中の黒い部分)からのぞいて行います。瞳孔は光が当たると小さくなり、観察できる範囲が狭くなります。通常、人間ドックや健診では、瞳孔を開かない無散瞳(さんどう)カメラで撮りますが、瞳孔が小さくなって狭い範囲しか撮影できず、網膜の病変が隅の方にある場合は見つかりません。その狭い範囲内で見つかった異常を指摘され、詳しい検査をするために眼科を受診する方がほとんどです。
眼底をより詳しく、網膜を隅々まで観察するためには、検査用の目薬を使って瞳孔を大きく開いて散瞳検査を行います。検査用の目薬を差すと30分前後で瞳孔が開き、元の状態に戻るまで、個人差はありますが約4~6時間かかります。散瞳検査をすると、光がまぶしく感じ、ピントが合わない状態になります。
車の運転が難しくなるため、ご家族に送迎をお願いするか、公共交通機関で来ていただくことになり、ご不便をおかけしてしまいます。
しかし近年、眼科に革命をもたらしたと言っても過言ではない、超広角眼底カメラが登場しました。従来の眼底カメラの画角が45度だったのに対し、超広角眼底カメラは200度で写すことができ、眼底の約80%を瞬時に、しかも無散瞳で撮影可能となりました。
もちろん、それで異常が見つかれば散瞳検査を行う必要がありますが、明らかにその頻度は昔に比べて減ったと感じます。特にお子さんの場合、散瞳するとまぶしがって診察しにくいことが多く、この超広角眼底カメラはスクリーニングにはとても有用だと考えられます。
(安里 良、安里眼科おもろまち駅前 眼科)
投稿者:
ARTICLE
SEARCH
ARCHIVE
- 2024年11月 (3)
- 2024年10月 (2)
- 2024年9月 (5)
- 2024年8月 (1)
- 2024年7月 (1)
- 2024年6月 (3)
- 2024年5月 (2)
- 2024年4月 (2)
- 2024年3月 (6)
- 2024年2月 (2)
- 2024年1月 (2)
- 2023年12月 (5)
- 2023年11月 (3)
- 2023年10月 (5)
- 2023年9月 (4)
- 2023年8月 (2)
- 2023年7月 (2)
- 2023年6月 (3)
- 2023年4月 (5)
- 2023年3月 (2)
- 2023年2月 (4)
- 2023年1月 (4)
- 2022年12月 (4)
- 2022年11月 (2)
- 2022年10月 (1)
- 2022年9月 (1)
- 2022年8月 (2)
- 2022年7月 (4)
- 2022年6月 (2)
- 2022年5月 (1)
- 2022年3月 (3)
- 2022年2月 (3)
- 2022年1月 (1)
- 2021年12月 (4)
- 2021年11月 (3)
- 2021年10月 (2)
- 2021年9月 (1)
- 2021年8月 (2)
- 2021年7月 (1)
- 2021年6月 (2)
- 2021年4月 (3)
- 2021年3月 (4)
- 2021年1月 (4)
- 2020年12月 (5)
- 2020年11月 (2)
- 2020年10月 (2)
- 2020年9月 (1)
- 2020年8月 (3)
- 2020年6月 (1)
- 2020年5月 (1)
- 2020年4月 (4)
- 2020年3月 (1)
- 2020年2月 (3)
- 2020年1月 (6)
- 2019年12月 (5)
- 2019年11月 (10)
- 2019年10月 (6)
- 2019年9月 (5)
- 2019年8月 (2)
- 2019年7月 (4)
- 2019年6月 (6)
- 2019年5月 (6)
- 2019年4月 (5)
- 2019年3月 (2)
- 2019年2月 (5)
- 2019年1月 (7)
- 2018年12月 (3)
- 2018年11月 (5)
- 2018年10月 (6)
- 2018年9月 (9)
- 2018年7月 (7)
- 2018年6月 (10)
- 2018年5月 (7)
- 2018年4月 (5)
- 2018年3月 (4)
- 2018年2月 (2)
- 2018年1月 (3)
- 2017年12月 (2)
- 2017年11月 (5)
- 2017年10月 (6)
- 2017年9月 (5)
- 2017年8月 (4)
- 2017年7月 (2)
- 2017年6月 (8)
- 2017年5月 (1)
- 2017年4月 (1)
- 2017年3月 (5)
- 2017年2月 (3)
- 2017年1月 (3)
- 2016年11月 (1)
- 2016年10月 (5)
- 2016年9月 (3)
- 2016年8月 (1)
- 2016年7月 (2)
- 2016年6月 (2)
- 2016年5月 (4)
- 2016年4月 (1)
- 2016年3月 (3)
- 2016年1月 (3)
- 2015年12月 (1)
- 2015年11月 (1)
- 2015年10月 (1)
- 2015年9月 (2)
- 2015年8月 (3)
- 2015年7月 (3)
- 2015年6月 (1)
- 2015年3月 (1)
- 2014年10月 (1)
- 2014年4月 (1)
- 2014年3月 (2)
- 2014年1月 (2)
- 2013年11月 (1)
- 2013年10月 (3)
- 2013年8月 (3)
- 2012年11月 (1)
- 2012年8月 (2)
- 2012年4月 (4)