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2025.12.08更新

第64回日本網膜硝子体学会総会に参加してきました

2025/12/5(金)〜12/7(日)までの3日間、理事長である安里良先生と網膜硝子体手術に携わる検査スタッフ1名、看護スタッフ2名、計4名で東京都の東京国際フォーラムで開催された第64回日本網膜硝子体学会総会に参加してきました。

最強寒波の影響もあり、東京の最高気温は10度前後、最低気温は2〜3度と、冷え込む中で行われた学会でしたが、発表の内容は全て熱量の高いものであり、網膜硝子体に対して情熱を持った全国の先生方の素晴らしい講演を聞くことができました。

特に、手術の実例を紹介した発表では、各先生方が術前検査画像や数値を見る場合、どの点に着眼されているのかを知ることができ、私自身も今後、術前検査データを見る時の参考になりました。

また、より良い術後結果を得るために、手術執刀時にさまざまな工夫をしておられました。

例えば、黄斑円孔手術において ILM フリーフラップ法を施行する際、剥離した ILM が浮き上がってしまい、反転(インバーテッド)操作が困難となる場合がありますが、このような場面では、比重の高いパーフルオロンカーボン(PFCL)を少量滴下して錘として利用することで、ILM を網膜表面に安定して固定できます。その結果、ILM のコントロールが容易となり、フリーフラップの反転操作をより確実かつ安全に行うことが可能となります。

また、強膜内固定術において術後の眼内レンズ(IOL)の傾斜を予防するために、前房内へ少量のエアを注入し、これをいわば“水平器”として利用する方法があるそうです。エアは前房上方に位置しやすく、その位置を観察することで、眼球の傾き(回旋や上下左右の姿勢変化)を即時に把握できるようになり、エアが視軸中央に安定して位置する状態を確認してから強膜内固定の前操作を進めることで、術中の眼位を正しく保持しやすくなるとのことでした。

このような工夫により、結果として IOL の傾斜予防をおこなっているとのことで、先生方の努力により患者様の視機能が最善の状態で保たれていると感じました。

他にも、学術展示の会場では、インフルエンザやコロナなどのウイルスや、体の疾患が眼に与える影響なども多く発表されており、看護師の立場としてはとても興味深いものばかりでした。

学会に参加させていただくことで、多くの貴重なご講演を聞く機会を賜り、誠にありがとうございました。

先生方の最新のご研究と臨床経験に触れ、大変刺激を受けることができました。

今回の学会で学び得た事を今後の手術介助に活かし、患者様のために邁進していきたいと思います。(看護部 松川)

投稿者: 安里眼科

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