2019.03.17更新
OKINAWA Retina Forum
先日、那覇市のナハテラスにて、九州大学理事・副学長 石橋先生の『糖尿病黄斑浮腫』についての特別講演が行われました。石橋先生は、私が九大眼科入局時の主任教授で、在籍中もずっとお世話になった先生です。今回はDMEの病態から病理学的所見、硝子体手術の際に採取した増殖膜や内境界膜の電子顕微鏡所見などとても興味深いものでした。鹿児島の坂本先生のTAによる硝子体の可視化や、佐賀大の江内田先生のBBGによる内境界膜の可視化など、現在の硝子体手術の手術補助剤として主に使用されているものは、九大出身の先生方が関わっていることのすごさを改めて感じました。血液網膜関門(BRB)において、内皮細胞間のタイトジャンクションを構成するタンパク質であるClaudin-5の発現維持にROCKが関与しているとのことで、ROCK阻害剤を使用することで血管透過性亢進を抑制し、それがDMEの治療に繋がる可能性があるなど、今後の臨床応用に向けての最新のお話も伺えました。懇親会でも久しぶりに色々をお話ができ、とても有意義な時間を過ごせました。(担当 安里)
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2019.03.04更新
Kowa Ophthalmology Forum
平成31年3月2日に興和製薬によるKowa Ophthalmology Forumが開催されました。
①リパスジル点眼追加加療12カ月の成績ちばなクリニック眼科上原千晶先生 ②早期治療の導入~PPGとMIGS北里大学医学部眼科 主任教授庄司信行先生 ③角膜内皮治療のアップデート京都府立医科大学感覚器未来医療学教授木下茂先生
の講演がありました。OCT機器の発達により様々な所見を他覚的に分析することができる様になりましたが、PPGの概念も新しくでてきて、視野検査でも異常がでない早期の段階で緑内障治療を開始することが増えてきました。高度近視に伴う近視性の視神経変化のある方や乳頭出血を繰り返す方は緑内障になるリスクが高いということでした。また、緑内障点眼加療を開始しても脱落する方が1年間で4割近くもおられるとのことでした。やはり、緑内障に対する知識の啓蒙や点眼加療の重要性について繰り返し一人一人の患者さんに説明することが大切であることを痛感しました。
また、角膜感染症に対する抗生剤の濫用は多剤耐性菌を作ってしまうことや、LASIK術後の感染症は、黄色ブドウ球菌や真菌、非定型抗酸菌が三大原因菌であること、術後眼内炎の原因菌は黄色ブドウ球菌と腸球菌であること、コンタクトレンズ装用に伴う感染症は、黄色ブドウ球菌やアカントアメーバ、セラチアが多いことなどとても勉強になりました。角膜内皮は再生しないと昔から言われており、緑内障のレーザーや白内障術後に角膜内皮減少に伴う水疱性角膜症の出現がありましたが、現在ではPKPだけでなく、DSAEKなどの角膜内皮移植手術も進歩してきております。最近は、角膜再生医療も発達してきており、口腔内角膜シートの移植だけでなく、直接細胞を前房内に注入する方法も京都府立では行われている様です。
iPS細胞による内皮細胞の再生技術が確立されると、多くの患者さんにとって朗報となると思います。今後の発展に期待します。(担当 末吉)
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2019.02.26更新
Circus of Cataract 2019に参加しました
去る2月24日(日)に東京で、Circus of Cataract 2019が開催されました。①老視矯正眼内レンズとこれからの白内障手術、②ビジネス本では学べない、Prectice Development(集患)の実際についての講演でした。当院でも用いているアクティブフォーカスの構造や他社との比較(コントラスト感度低下が少ない)などの利点、眼内レンズの選択の仕方、患者さんへの説明の仕方などについて学びました。日帰り東京という強硬スケジュールでしたが、しっかり持ち帰って明日からの診療に生かしていきたいと思います。(担当 安里)
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2019.02.24更新
沖縄眼科スタッフセミナーに参加しました
平成31年2月24日に行われた沖縄眼科スタッフセミナーに参加してきました。
このセミナーは年に2回程開催されているようで、今回琉球大学眼科教授の古泉先生の強い希望もあり、沖縄での開催に至った経緯があるそうです。1年近く前から視能訓練士の間でも開催される旨の話がありとても楽しみにしていました。
前半では眼底写真や造影検査の検査方法や考え方、後半ではOCTの撮り方や撮影時の注意点等詳しく説明があり、普段あまり意識しないで検査を行っていた面からの注意点がとても印象に残りました。
参加人数がとても多く100名近くの方が参加されており会議室もほぼ満席でした。
最新のお勧め参考書等も発表があり、大変勉強になるセミナーとなりました。
主催していただいたバイエル薬品株式会社様、参天製薬株式会社様誠にありがとうございました。(担当 神谷)
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2019.02.23更新
第10回眼科先進医療研究会が沖縄で開催されました
平成31年2月23日(土)に、沖縄で第10回眼科先進医療研究会が開催されました。
今回は当院での施設見学後に、那覇市の自治会館にて、①現在の眼科を取り巻く環境について、②先進医療とフェムトセカンドレーザーについて、③各自プレゼンが行われました。他のクリニックの先生方の考えを生で聞ける貴重な時間でした。今後は、当院での3焦点眼内レンズの取り扱いや新しい手術器具の導入も検討しております。
沖縄でも最先端な眼科医療が受けられる場を提供することが、当院に与えられた使命だと考えて日々精進したいと思います。(担当 安里)
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2019.02.06更新
第1回琉大眼科診療連携セミナーに参加しました
去る2月5日に、沖縄かりゆし・アーバンリゾート・ナハ「ニライカナイ」にて、第1回琉大眼科診療連携セミナー(千寿製薬主催)が開催されました。
基調講演は、『明日から役立つ眼底画像診断ケーススタディー』の題で琉球大学眼科教授の古泉英貴先生が発表されました。日常診療で診断に迷う様なOCT症例を5つ症例提示され、今話題のAF(自発蛍光)やOCTAを使用して診断の補助に役立てるなど勉強になりました。診断に迷う近視性脈絡膜新生血管や成人型卵黄様黄斑変性、Occult macular distrophy、パキコロイド、内顆粒層に混濁を起こすPAMMの概念など最近トピックになっていることでした。
特別講演は、『症例から紐解くぶどう膜炎』の題で九州大学眼科学教授の園田康平先生が発表されました。ぶどう膜炎は感染症、膠原病・自己免疫疾患、悪性腫瘍など多種多様な原因によっておこり、副腎ステロイド薬の内服・テノン囊下注&硝子体内投与治療の限界や、難治性ぶどう膜炎に対して抗TNFα治療(ヒュミラ)の併用が臨床現場で使用できる様になっているなどわかりやすく解説して下さいました。
ぶどう膜炎に関しては全身性疾患との関連も重要であり、当院の様な単科だけでは治療に難渋することもあり、琉球大学や那覇市立病院、大浜第一病院など近隣の総合病院の他科の先生方と連携して疾患の治療に当たるべきだと改めて考えさせられました。(担当 安里)
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2019.02.04更新
第42回日本眼科手術学会に参加しました(in 横浜)
第42会日本眼科手術学会が2019.2.1(金)~2.3(日)にパシフィコ横浜で開催されました。理事長、総院長、糸満副院長とスタッフ4名での参加となりました。
眼科全領域の手術に特化した学会で白内障、緑内障、硝子体、角膜、眼瞼、涙道に係わる最新の手術手技や機器の紹介やIT/AI関連の使用や未来像を予測する講演もありました。
最新、トレンドの講演だけではなく、医療チームとしての連携、リーダーの育て方、業務の役割や立場でのあり方等、医師のみではなくコメディカルスタッフにも有用な講演が多数ありとても参考となりました。
おもろまち駅前院の眼形成専門医の嘉鳥信忠先生が聖隷浜松病院眼形成眼窩外科における教育指導法をユーモアたっぷり且つ分かりやすく講演されていました。教育のために、外来も手術も全員でやる!!は心に響きました。
近隣で開催されたカプスレーザー(最新の白内障手術アシスタントレーザー)の勉強会にも参加させて頂きました。
機械展示場のKOWAブースでは白内障手術で挿入する眼内レンズ、アバンシィプリロードの良好な挿入例として総院長安里良先生のOPEビデオが流れていました。まだ、プロトタイプではありましたが、視野検査をもっと手軽に行えるというコンセプトの視線分析型視野計GAP
を使った視野検査も体験することが出来ました。いずれ、このような固視をしないゲーム感覚で検査が可能となり、疲労を伴わない視野検査機器が主流となるのか期待してます。
今回学んだことを自身の業務へと結びつけ、最新で安心して治療が受けられる眼科としての一員となり今後も励みたいと思います。
(担当 野原)
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2019.01.28更新
院内勉強会 参天製薬 レンティスコンフォート
安里眼科糸満院にて、糸満院&おもろまち駅前院の担当医師&スタッフが集まり、新しい眼内レンズであるレンティスコンフォートについての院内勉強会を行いました。この眼内レンズは参天製薬より、2019年4月に発売予定で健康保険適応内の白内障手術に用いることができる低加入度数分節眼内レンズです。
特徴は、従来の単焦点眼内レンズと比べ、メガネを掛けなくても見えると感じる領域が拡がります。又、老眼鏡の度数を軽くすることが可能です。現状の単焦点眼内レンズもクオリティーは高く、その特徴を活かすことで、手術後は受けられる方のライフスタイルに合わせたメガネをご相談させて頂いています。今後は参天レンティスコンフォートもその中に含まれ、より快適に過ごす事が出来るレンズとなることが期待できます。そのご提案ができるよう、引き続き適応を学んで行きたいと思います。
(※乱視の矯正機能はありませんので、乱視が少ない人に限ります。詳しくは医師、スタッフへご相談下さい。)(担当 宮里)
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2019.01.28更新
第20回沖縄眼科研究フロンティアプログラムに参加しました
去る1月26日(土)に、第20回沖縄眼科研究フロンティアプログラムが古泉英貴教授座長のもと開催されました。
講演内容は、
①『次世代医療 AIおよび遠隔医療 ~『医療4.0』時代に向けて』 デジタルハリウッド大学大学院/京都府立医科大学眼科学教室 客員教授 加藤浩晃先生
②『黄斑浮腫を研究できるのは臨床医だけ~あなたも明日から第一人者に!~』 東京医科大学八王子医療センター眼科 志村 雅彦先生でした。
加藤先生は今後の眼科遠隔医療の在り方やAI導入に伴う日本の医療現場の変化について、志村先生は糖尿病黄斑浮腫の病態生理について細胞レベルから詳しくお話して下さいました。
当院でも取り入れている硝子体注射(ルセンティス&アイリーア)とステロイドテノン嚢下注射との併用について詳しく説明があり、大変ためになりました。
今年も色々な講演会には積極的に参加しようと思います。(担当 安里)
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2019.01.22更新
沖縄医報に理事長のインタビュー記事が掲載されました
1.私の南部地区医師会入会時の会員数は91人(A会員30人)でした。それ以降南部地区は那覇市のベッドタウンとしてA会員及び病院の数が増えてきて若手のA会員が多い医師会です。現在、南部地区医師会は会員368人(A会員112人)、広範囲の6市町(人口27万人)を擁し、ブロック別に豊見城班・糸満班・南風原八重瀬班・与那原南城班の4班から構成されています。班ぐるみで、地域住民の要請に応え、地域医療・保健・福祉を担っています。
2025年をピークに団塊の世代がすべて後期高齢者になり、超超高齢化社会、多死社会を迎えることになります。10年前の特定健診の疾病予防から始まり、これからの医療と介護は人々が役割と自由を持ち続け最期まで自立した生活を送ることをサポートする仕組みと考え方を変えなければならないようです。厚労省は本格的に地域包括ケアシステムの構築を医師会と自治体の連携のもと、強力に推し進めるよう要請しております。
これからは、県医師会とも連携をとりながら、各班ごとに地域住民を代表とする自治体とのさらなる協調・情報の共有をはかり、多職種(歯科医師・薬剤師・栄養士・ケアマネージャー・介護施設職員)等の人々との協力のもと円滑に業務がはかれるようシステム構築をしていく必要があります。
医師会の活性化の原点である班会を中心に会員の先生方から忌憚のないご意見、ご要望をいただきながら、業務及び会務を運営していきたいと思います。本会は、見識の高い有能な先生方が大勢います。これまでも、集団指導体制で、会務・業務が運営されてきています。団結力のある南部地区医師会の伝統を守り、この路線を踏襲し、医師会の活性化を推進し、個々の会員が不利益を被らないように、また日常診療にあたり、元気で、明るく、楽しく取り組んでいけるよう環境整備をしていくことが、私の任期2年の責任と思っております。
2.対外、対内の会報誌で毎月発行されているのは、他の地区に例をみない、南部地区医師会だけだと思います。充実した誌面で、会員同士の顔の見える、診・診、病・診連携にとても役立っており、当医師会の活力・団結力の源にもなっていると思います。
照屋 勉副会長を先頭に会報委員の真摯な編集への取り組みにとても感謝しています。
3.南部地区医師会の老健施設(東風の里)の開設は老健施設のはしりで当初は運営にも比較的余裕がありました。しかし、建築後24年も経ってくると銀行への支払いは少なくなってきましたが今度はその維持管理、修理費等の経費が多くなってきました。沖縄は好景気のあおりで、介護職の求人をしても集まらなく、現在は少人数の職員の努力と負担でどうにか経営が成り立っている状況であります。スタッフの確保及びモチベーションの強化、加算できる処置等の増加を計ることが今後の課題となっております。
4.消費税に関しての薬剤費や検査機器、設備等への医療機関が負担する損税の還元を日本医師会及び医師会の理念を理解し行動している国会議員等と積極的に交渉し会員の負担を最小限にするようにしていただきたいと思います。また、働き方改革の件でスタッフ減となり、救急担当の勤務医や研修医等の負担が多くなり、結局患者さんへの医療の提供の質が低下しかねません。労基署との交渉を、上手い落としどころで解決していただきたいと思います。
多死社会を迎えるにあたり、現在、ご高齢の警察医が社会的使命感で活躍されていますが、それに頼ることなく、今後医師会として産業医の増員と同様、警察医の増員を要望致します。担当医の負担を皆で分かち合う、ゆいまーるの精神でお願いしたいと思います。
5.日頃は5階の階段の上り下りをしています。ゴルフ以外は運動をしていないので、ゴルフを月に2回程度はプレーするように心がけています。敬愛する先輩ドクターが80歳を超えても矍鑠とプレーするのをそばで見ていて自分のスコアはともかく、理想のロールモデルとして追いかけている感じです。
旅行・学会参加の折に小旅行・美術館めぐりをしています。趣味のカメラでシャッターチャンスに出会うのが楽しみです。
読書・車中、機内では2~3冊持参した本を読みます。船に揺られながらも読書できるのを普通だと思っていましたが、それはおかしいと言う人が多いが、、、
映画・音楽鑑賞 仕事のオン・オフの切り替えにはとても良いと思っています。内容を吟味しないで新着の映画を2本観たりすると、鑑賞後その題名や内容を思い出そうとしても出来なかったり途中で寝込んだりしてますが、、、、
座右の銘 「できるときに、できることを、できるだけ、できるまで!!」これで後悔することが少なくなるだろうと!
仕事も趣味も健康あってのこと、患者満足度は、その病・医院のスタッフの満足度、さらには院長の満足度に比例するとの話もあります。スタッフの就業条件のアップもさることながら、共々に「元気で、前向きに、楽しく」を信条としています。
南部地区医師会 会長 安里良盛インタビュー
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